婚姻関係の破綻の抗弁〜不倫慰謝料〜
2014-06-15
婚姻関係破綻の抗弁について教えて下さい。
不倫ないし不貞行為により離婚となり、慰謝料の請求をする場合に必ず問題になるのは、婚姻関係破綻の抗弁です。
不倫開始時点においては、既に夫婦関係が破綻していたので、慰謝料請求は認められない、というものです。
しかし、この抗弁はなかなか認められないのが現実です。とりわけ、同居中であれば、この抗弁で勝訴することは相当困難です。
性生活がなくとも、旅行に行っていた事実、運動会等の行事に一緒に参加していた事実、食事を共にとっていた事実等があると、外形上は平穏な家族であり、婚姻関係が破綻していたとは言えないとする裁判例が多いです。
もっとも、別居中であれば、話は別で、離婚を前提とした別居が継続していれば、比較的婚姻関係破綻の抗弁は認められます。ケース・バイ・ケースではありますが、離婚自体はお互い承認し、離婚の条件を出し合っている状況である場合などは、婚姻関係は既に破綻していると判断して良いケースが多いと思われます。