セクハラの慰謝料

2014-05-23

セクハラの慰謝料について教えて下さい。

セクハラの慰謝料の額については、5万円から500万円までとかなり差があります。

頻繁に嫌がる女性に対して酒の席で肩に手をかけたという事例で、5万円の慰謝料となっているものがあります。

酒の席で肩に手をかけたくらいでどうしてセクハラなのかという疑問を持たれる方もおられるかもしれませんが、女性が嫌がっていたということと、身体的な接触があるということがポイントです。

逆に高額な事例(慰謝料500万円)は、2人だけの部屋で性的な関係を迫り、無理矢理キスしようとした、またマッサージと称して被害者の体を何度も触り、ラブホテルに入ろうと何度も誘うという行為の結果、被害者が精神疾患になり、退職を余儀なくされたというものです。

この事例では、継続的なセクハラ行為が行われ、その結果、被害者が精神疾患となり、退職にまで追い込まれているという点がポイントです。また、身体的な接触がある等、その行為態様も悪質であることもポイントです。

このように、セクハラにおける慰謝料の金額は、行為の態様、被害者の結果、継続性等が重要な判断要素となります。

特に退職との因果関係が問題になるケースでは、セクハラによって退職を余儀なくされたのかという因果関係の有無が慰謝料の額や逸失利益にも影響しますので、とても重要なキー要素になります。

(なお、知的障害者の労働者に強姦等を繰り返していた事例で500万円というものがあります。

個人的には、これはとても低額なように思われ、結局、裁判官の裁量によるところも大きいと思われますので、一概には判断出来ないというもの現実です。)

 

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